PCBGOGOでAnalog Discovery用のアタッチメントを作ったよ

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はじめに

*PCBGOGOさんの案件記事になります。ありがたくお受けすることにしました。
また私はKicadを使っているので、そちらを使った解説になります。

www.pcbgogo.jp

万能測定ツールで有名なAnalog Discovery3を購入しました。コレが一台あれば大体の測定が出来るのではないかなと思います。秋月電子で約6万なので、色々機材を揃えるのに必要な金額を考えると激安です(と言い聞かせて買い物しました)。一方で不満なポイントもあります。端子への接続がイマイチなんですよね。付属のメスーメスのジャンパーケーブルを刺して使うのですが、どの配線がどの端子に繋がっているのかを追うのが地味に面倒です。

digilent.com 純正のアタッチメントも売っているので購入してみました。しかしジャンパワイヤの接続は相変わらず使い勝手が悪いです。さらにオシロスコープとファンクションジェネレータはBNC接続になってしまいます。BNCケーブルは固くて取り回しがイマイチなので、不満を解消するには自分用の変換アダプターを作る他ないようです。

目次

PCBGOGOさんの会社紹介

中国深センの基板制作と部品実装メーカーで、2016年より日本向けのウェブサイトでサービスの提供を開始したようです。PCBGOGOさんのサイトは日本語対応しています。グットポイントですね!ラインナップは下記の写真の通りです(PCBGOGO JPCA SHOW 2023展覧会パンフレットWEB版より)。私が使うのはFR-4の両面ばかりです。フレキ基板もいずれ触ってみたいですね!

詳細なプロセスルールはこちらを参照して頂くと分かりやすいかなと思います。

www.pcbgogo.jp

ちなみにVR工場見学もできますよ!面白いので見てみてください!(実際の工場見学とかもあったりするのかな?あったら行ってみたいですね〜)クリーンルームというより防塵室ぽいですね。この工場の感じは前職を思い出します(汗)クリーンルームとか防塵室には敏感なんです(汗) www.pcbgogo.jp

深センにはハイテク都市のイメージで一度行きたいなぁと思っていますが、なかなか機会が無くて(泣)上海に行ったのも、10年以上前ですからね…深センは電子工作好きにはたまらない都市なんでしょうね。

注文の流れについては後述しますが、こちらの公式サイトにも説明があります。 支払いについても各社クレジットカード、PayPalもOKです。配送はOCSもあるのでグッドです! www.pcbgogo.jp

設計するぞ

早速Analog Discovery3のアタッチメントの設計をしていきましょう。設計指針は下記の通りです。

追加でICを使うわけではないのでソコまでハードではないですが意外と考えることが多いです。 AC DCカップリングや出力インピーダンスの切り替えなどはDiscovery BNC connector BNCコネクター拡張ボードを参考にしました。回路図としては単純ですね。

回路図が書けたのでPCBエディターを開いて部品を配置して配線していきます。ファンクションジェネレータとオシロスコープへの配線は太めにしておきました。

設計が完了したら等倍で印刷してサイズの確認をしていきます。この作業を挟むとクリアランスの問題に結構気が付くのでお勧めです。人によってはSTLファイルを出力して3Dプリンタで印刷してしまう猛者もいますが、部品の3Dモデルの紐付け方がイマイチ分かっていないので、私は印刷するだけにとどめています。

会員登録をしよう!

基板の設計が終わったので後はPCBGOGOさんで発注するだけですね。まずは会員登録をしましょう。 www.pcbgogo.jp

会員登録に進むをクリックすると登録画面に進みます。必要事項を頑張って入力していきましょう。

Kicadにプラグインを導入する

基板設計が終わったらガーバーファイルを出力する必要があります。設定項目が色々あったりして面倒なのですが、PCBGOGO用のプラグインが用意されているので、そちらを導入してガーバーファイルを生成したいと思います。

まずはKicadのホーム画面からPlugin and Content Managerをクリックします。 検索欄にPCBGOGOと入力すると、”Kicad用PCBGOGOプラグイン”が見つかるかと思います。こちらをインストールしてください。日本語で書いてある方で大丈夫です。 インストールが正常に完了すると、PCB Editorの右上のツールバーにPCBGOGOさんのロゴが表示されるかと思います。これをクリックしてく下さい。クリックするとブラウザが立ち上がって即時お見積り画面に遷移します。
もしロゴが表示されない場合はKicadを再起動してください。再起動でプラグインが反映されると思います。

ガーバーデータの確認

ガーバービューワーで先程生成したガーバーデータを確認できます。下記のリンク先がガーバービューワーです。 www.pcbgogo.jp このような画面が表示されるので、+ボタンをクリックして先程生成したガーバーデータをアップロードします。 ガーバーデータをアップロードすると基板が表示されます。ざっくり確認してOKそうなら発注へと進みましょう。

発注するよ

先程の画面に戻って、基板の種類や枚数、色など必要事項を選択していきます。今回は両面基板でFR-4、色は黒色、シルクは白といった感じで発注しました。

設定が終わったらカートに入れましょう。ここからレジに進むには入稿データのチェックが完了するまで待ちます。チェックが完了するまで10分ぐらいですかね。ちょっと待つので注意です。データチェックが完了すると決済に進めます。 お届け先、配送手段、お支払い方法を設定して支払います。あとは待つだけですね!

部品の購入

基板の発注は完了したので部品の調達をします。部品は秋月電子で購入したました。SMAコネクタとピンソケットですね。SMAコネクター1個200円もします…高いですね…

https://akizukidenshi.com/catalog/g/g102569/

基板の到着と部品の実装

基板が届きました。パッケージカッコイイですね!GOGOって感じです! やっぱり基板が到着した直後は気分上々です!

梱包はかなり丁寧だと思います。嬉しいですね!

基板は光沢がある黒です。やはり会社さんによって表面状態は結構変わってきますね。 つるつるしていて私は気に入りました!

まずはピンソケットをつけます。ここのソケットはAnalog Discovery3との接続で使うのですがクリアランスが結構シビアです。以前ユニバーサル基板で試作した時ハマらなくて悲しい思いをしました。 今回はしっかり奥まで差し込みできました。良かったです。ホットしました。 じゃんじゃん部品を実装していきました。SMAコネクタは熱容量が大きいので半田ごての温度を350℃に変更して実装しました。4つSMAコネクタが並んでいてカッコいいですね!あとはしっかり動いてくれるかな?

テスト

まずはファンクションジェネレータのテストをしてみました。オシロスコープとAnalog Discovary3を接続して波形を確認しました。大丈夫そうですね。 自作のファンクションジェネレータで波形を入力してオシロスコープの方も確認してみました。動作はOKそうです。

他のIOピンもテストしました。こちらも動作大丈夫そうです。

おわりに

無事動作確認まで終了しました。期待した機能は全て動作していたかなと思います。試作は終わったので今度は商品化にむけて準備をしたいなと思います。 詳しい機能などは別途記事にします。 PCBGOGOさんのご協力で基板を作成できましたありがとうございます。

PCBGOGOさんのサービスでは初回特典でお安く試作できるので、ぜひ一度ためされてはいかがでしょうか?

www.pcbgogo.jp