非安定型マルチバイブレータ回路を作って矩形波(方形波)を出力してオシロスコープで観察してみた

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はじめに



オペアンプを使って矩形波を出力する回路をLTspice
シュミレーションして、ブレッドボード上に回路を作ってみた。

使ったもの



100kΩ抵抗4個
0.1μF コンデンサー1個
9V角電池
オペアンプNJM2904

原理



マルチバイブレータの種類



マルチバイブレータとは方形波(矩形波)を出力する回路。
この回路の0か1という論理的な信号を出力する。0か1を出力する
と言ったけど、実際は0が-5Vで1が+5Vみたいに対応する。


マルチバイブレータは次の3種類に分類される

非安定型マルチバイブレータ



入力端子を持たない回路。出力波形は連続で
方形波を自動的に出力し続けることが出来る。
今回作成したのは発振回路。



単安定型マルチバイブレータ



この回路は入力端子を持ち、入力されたトリガパルスと
同じ数の方形波を出力する回路。


双安定型マルチバイブレータ



この回路はフリップフロップ回路のこと。
オペアンプでこの回路を作ることはほとんどない。


オペアンプによる非安定マルチバイブレータ



オペアンプで作る非安定型マルチバイブレータの回路図を以下に示した。

f:id:shangtian:20190117222402p:plain



この波形グラフはさっき示した回路図のVout,Va,Vbでの電圧波形を示していて
それぞれVoutは緑色、Vaは青色、Vbは赤色である。

f:id:shangtian:20190118171222p:plain

f:id:shangtian:20190118171247p:plain



はじめは、コンデンサCの電荷は0である、このため出力電圧Voutは
Vout = +Vとなる。時間が経過するとコンデンサに満タンになって
Vout = +Vに変化し極性が変わる。

ただし今回使うオペアンプは単電源で動かしているので
出力電圧は全て正電圧で変化する。

Va,Vb地点の電圧は次の式で表せる

$$ V_{a} = \frac{R_2}{R_1+R_2} $$

$$ V_{a} = \frac{R_2}{R_1+R_2} $$



非安定型マルチバイブレータの周期は

$$ T = 2R_fCln\frac{R_1 + 2R_2}{R_1} $$

LTspiceでシュミレーションしてみた

実際に回路を組む前にLTspiceでシュミレーションしてみる



f:id:shangtian:20190117203600p:plain

いい感じに方形波を出力してますね

f:id:shangtian:20190117203615p:plain

ブレッドボードに組んでみる



この回路はオペアンプの回路集に書いてあったもの

f:id:shangtian:20190117074243p:plain
出典:新日本無線 オペアンプ応用回路集


回路を見ながらブレッドボード上に組み上げて f:id:shangtian:20190117074444j:plain

結果  



オシロスコープで観察すると方形波が出力されてる。 f:id:shangtian:20190117074427j:plain

他にもLTspiceで色々やってます

www.shangtian.tokyo